明治皮膚科

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円形脱毛症

症状
「円形脱毛症」は突然、楕円形ないしは円形の脱毛が起きることをいいます。
実際にはさまざまなタイプがあり、脱毛が多部位、広範囲に起きることもあります。
アトピー性皮膚炎や甲状腺などの病気を患っている方は、健常な方に比べて円形脱毛症の罹患率(りかんりつ)が高いという報告もあります。
数か月の経過で自然治癒することが多い円形脱毛症ですが、診断の際には、家族に円形脱毛症の方がいるかといった、遺伝的な傾向や病歴が大切な情報になってきます。
医師は、症状の経過や合併症がないかよく観察し、必要に応じて適切な検査を行います。
円形脱毛症と診断された場合は、重症度も見ていきます。

検査
髪を引っ張る牽引試験(プルテスト pull test)は、円形脱毛症の特異的な試験です。
ダーモスコピーという特殊な拡大鏡も診断の一助になります。
アトピー性皮膚炎や甲状腺疾患など、円形脱毛症を発症しやすい合併症の有無などを確認するために、必要に応じて採血検査などを行います。

円形脱毛症の治療
円形脱毛症は程度により推奨される治療は異なります。
軽症の単純性通常型の場合には、自然に治ることもあるため主に塗り薬で経過をみますが、範囲が広くなるとより高度な治療が必要になっていきます。
ひとつの治療で効果をみるのに数か月かかり、効果がなければ次の治療へと進んでいくため、とても根気のいる治療です。

外用薬(塗り薬):
円形脱毛症で広く使われている塗り薬は、免疫を抑制する作用のあるステロイドの外用、それから血流をよくすることで脱毛部を小さくするカルプロニウム塩化物の外用などがあります。

内服薬:
飲み薬で使われるのは、セファランチンやグリチルリチン、抗アレルギー薬などです。
いずれもアレルギー反応を抑える作用のある薬で、脱毛部位が小さくなるといわれています。
成人で円形脱毛症の重症例では、ステロイドの注射薬が使われることもあります。(紹介になります。)

その他の治療法:
その他の治療法としては、脱毛部位に紫外線をあてる紫外線療法を行うこともあります。