症状
多汗症は、汗の量が非常に多いため日常生活に支障が出ている状態を指します。
原因によって「続発性」と「原発性」に分類されます。「続発性」は発汗の原因になる疾患などがある場合、「原発性」は直接的な原因が特にない場合に該当します。日本皮膚科学会では、原発性局所多汗症を「温熱や精神的負荷の有無いかんに関わらず、日常に支障をきたす程の大量の発汗を生じる状態」と定義しています。
多汗症は発汗する部位によっても「全身性多汗症」と「局所性多汗症」とに分けられています。局所性多汗症は、汗腺が密集しているワキの下、手の平、足の裏などの発汗が異常に多い場合を言います。温熱や疾患といった原因のほかにも、緊張が高まっているような精神状態に影響を受けて発汗量が増加するケースがあります。
治療方法
保険適用の原発性腋窩多汗症外用薬があります。
エクリン汗腺の受容体と結合することでアセチルコリンの結合を阻害し、発汗を抑えるというものです。
効果が実感されるまで2週間ほどといわれています。試験では単剤で被験者の80%が「発汗が抑えられた」、60%が「日常生活に支障がなくなる程度まで改善した」と回答しています。